世界中の映画祭で引っ張りダコだったこ
の映画。タイムリーで ある、という意味においてこれほどタ
イムリーだったピンク映画はないのではないでしょうか。ブッシュ大統領に象徴される2000年代前半の
世界政治のいい加減さ具合を、まさにブッシュ大統領
(本人および代役)の出演によって茶化してしまう、という荒技。
中野貴雄氏の脚本もサエている。ピンク映画というのは60分を超えてはならぬ、という配給規定によって
絶対に1時間以内に収まるかたちで上映されるのです
が、この「花井さち子」はその拡張版。哲学的な引用を垂れ流しながらセックスにふけるさち子さん。最初
は古典的な哲学から入っていくのですが、段々引用の
内容が現代的になり、チョムスキーやソンタグに至る。そこら辺からこの映画がいかに直接的にブッシュ的
なものに代表される時流を狙い撃ちしているか、とい
うことが伺い知れます。でも、オチャラケてるんですけど・・・。
で、今2007年の1月現在、この映画はアメリカのオースティンで公開中。The Glamorous
Life of Sachiko Hanaiというタイトルで、Alamo
Downtown劇場にて。409 Colorado Street, Austin Texas
です。100マイル以内にお住まいの方是非どうぞ。アメリカ公開の話はあって、どうなってるのかなあ、
と思っていたらクエンティン・タランティーノが映画
祭を主催するかの地で「花井さち子」は公開中!まだまだ世界をいく、花井さち子さんと女池監督なのでし
た。ちなみにドイツではドイツ語吹替えバージョンの DVD発売中だとか。聴いてみたい!
こんなことをいいながらセックスするわけです。頭痛いでしょ? Your views on
metaphysical reality overemphasis evidential
rationalism.
This subject lead Socrates to commit suicide. It
also killed Christ and drove Nietzsche insane.
Can binary structure explain the universe?
Descartes might have been right...
Was Kant right when he speculated that God
existed on moral grounds? Chaos theory is too
simple to deal with this subject.
It may not be comprehensible just as Kierkegaard
remarked.
勉強になります。
ちなみにこの劇場、「Rocky Horror Picture
Show」や「80Sバラード・シンガロング」「ムーラン・ルージュ、シンガロング」など「観客参
加一緒に歌おう」上映などアメリカのポストヒッピー型映
画鑑賞が楽しめる、素敵な劇場です。大都市にいけば一つは絶対あるアンダーグラウンド系の・・・。
行きたいなあ。