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字幕翻訳者 の戯言 アーカイヴ     74          < リストへ >
Tezuka: The Marvel of Mangaパート2    
手塚治虫の原画展が2007年6月からサンフランシスコで開 催されています。これがツアーの終点 になるわけですが、夏休み中ということも手伝ってかなかなか好評のようです。フレデリック・ショット氏やフレッド・ラッド氏などアメリカにおける手塚治虫 文化にに馴染みの深い人たちもゲストとして招かれたりして、楽しそうです。私はもう半年以上前にお役ごめんになったので、蚊帳の外ですが、アメリカでの 評判は気になります。
現地にお住まいの日本人で展示に足を運んでくださった方々が、幾つかのブログで「ただ絵が飾ってあるだけ」的な感想だったのが興味深いです。本当にただ絵 が飾ってあるだけ、という展示ですからね。もちろんパネルにはいろいろ解説や背景が言葉少なに書かれて入るし、私が訳した入魂の図録には夏目房之介さん、 伊藤剛さんなどの興味深い漫画論が展開しているので、相対的にはただ飾ってあるだけではないのですが。ここに漫画展示の難しさというか受け手側の難しさが 現れて いるのですね。漫画という文脈から切り離されたときに、芸術として受け取れるか、ということです。お話を失ってもユニークな表現なんだ、という風に見える かどうか、ということですね。別に漫画として楽しめばいいじゃん、という意見も十分、考慮した上で。私も以前木場の東京現代美術館のマンガ展に行ったとき に、飾ってある絵の「前後のページが気になる」または「続きが読みたく なる」という欲求を克服するのに苦労したことを覚えています。いかに私の世代にとっては「お話」が大きな比重を占めているのか、ということでしょうか。さ て、この「ただ飾ってあるだけ」的反応は、パリ万博のときの浮世絵に近いものがあるのではないかと思います。日本の方ではあまりに身近すぎてしかも本来の 目的が鑑賞芸術用ではくてポップカルチャーのものなので、ユーロッパの表現者たちがそのポップカルチャー的文脈から切り離された状態で見ることができた 「表現」が、当時の日本の人には見えなかった、というような。ポップカルチャーには必ずついて回る世代的共感とか、いろいろなものを乗り越えないと、一枚 見開きで飾ってあるアートとしての漫画を鑑賞するのはなかなか大変なものなのです。漫画原稿が額に入れられた国立美術館で展示される、ということの意味に ついては当初から賛否両論ありましたが、やはり「文脈」または「お話」から切り離しても漫画の表現は生きている、と私は思います。だから「ただ飾って」観 てもらって、それでいいんだろうなあ。
9月の新学期までやってますので、アメリカ西海岸にお越しの際には是非!場所は200 Larkin Street (between Fulton and McAllister Streets) San Francisco, CA 94102。サンフランシスコのド真ん中です。2007年9月9日まで。
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