Dean Shimauchi Translation
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字幕翻訳者 の戯言 アーカイヴ     96          < リストへ >
ハゲタカ第六話
 「ハゲタカ」のことで昨年は2度もエントリーを書きました が、またハゲタカです。だって、イイんだもん、ということで。
 別に理由もなく書くのではなく、ちゃんと第六話(最終話)をやらせていただいたので、こうして書いてます。昨年は1、2話をやらせていただいたのです が、今回いきなり最終回ということで間のエピソードが抜けては感情移入できない、とちゃんと3、4、5話も見てから6話を見よう、と意気込んでいた 2007年12月。仕事がなかなか片付かず、暮れにようやく時間がとれまして、一晩1話ずつ見るか、とゆったり構えていました。で、27日の夜の11時位 に3話を見出したのですが、もちろん止まらなくなり、そのまま一気に6話まで。気づいてみれば明け方3時・・・。
 引き込まれましたねえ。なんというドラマ。最初の方はバブルで浮かれた馬鹿な経済をクールに見据えて、その狂騒の影で滅茶苦茶にされた人々の人生に光を 当てて胆がすわっている!と大喜びしていたのですが、そういう社会的な問題意識だけではなくて、つくづく優れた映像作品であったと今回通して観てみて感じ 入りました。 手持ちのカメラが生み出す緊張感と現場感覚。傾いたアングルが切り取るスピード感と非日常性。ファンド系の登場人物たちのいる「ハイな日常」は、柴野さん が逃れようとあがく「古きよき日本」とはスピードが違う、ということをカメラは雄弁に語る。常に動くカメラは頻出する車移動のショットでダイナミックな 運動を与え、いつも低いカメラ位置とカメラに迫ってくる車の力強さがまるでロボコップ。f値で6ストップくらいは開いてるんはないか、というすさまじくコ ントラストの強い光の演出。昔のビデオ技術だったら微妙な陰影の階調が再現できなくて絵にならないし、残光引きまくりでみっともなかっただろうけど、今の 技術によって正確無比に捉えられた光の圧迫感。熱い照明、冷たい照明。叩き付ける雨にすら映り込むオレンジの照明。方法論としてはMTV的な照明で、一歩 間違えるとトニー・スコットなんだけど間違えない。なんという技術!そしてそれを信じる演出力!全カットが表現に満ちている。サウンドトラックにも沸き上 がるジェットエンジン音、ステレオ空間を通過していく緊急自動車のサイレン。現実音ではない、心理の音。雷も雨も、心理そのものを表現する緊迫感に 満ちた音響。引いたアングルのショットも東京という都会の冷たい空間性を鋭角的に表現してしかもいつもどこか非対称的でいびつな圧迫感をもっている。
  アメリカのテレビドラマだともう少し人間によると思うんですけど、そうしなかったことでかえって普遍性を獲得したと思います。そして登場人物が全員完全に 「ハゲタカの宇宙」の住人であって、どっかのバラエティ番組に行く途中にセットに寄ってお仕事しました、って感じに見えない。演技者の力もすごいけど、 きっと演出が優れているんだと信じたい。関係を持ちそうで持たない、というのがたまにアメリカの硬派なドラマにありますけど、あの感覚もいいですね。日本 のテレ ビドラマで色恋沙汰に逃げないのは凄い度胸です。
 さて、その第六話ですが、起承転結の結のところなので話が早くてちょっとそこだけやるのは大変でした。でも最後の青山南朋が手を合わせるところにいきま したからねえ。言う事なしです。ジーンと来てる自分がいました。
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