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ディーン・シマウチ翻訳事務所
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字 幕翻訳者 の戯言 アーカイ ヴ     154          < リスト へ >
のめりこませる技術―誰が物 語を操るのか
 ワイアードの編集者でありライターでもあるフ ランク・ローズが書いた”The Art of Immersion”の日本語翻訳版「のめりこませる技術―誰が物語を操るのか」が2012年12月24日にフィルムアート社からでました。2012年は この本だけでなくもう一冊「脚本を書くための101の習慣」も翻訳し、通常映像翻訳業務+1年に書籍2 冊という新しい体験ができ、なんとかうまくいったのでとても充実したものになりました。「101の習 慣」は「プロが語るいかに毎日書き続けるかという極意」の本でしたし「のめりこませる技術」は私の世代 のポピュラーカルチャー好きが見てきたものを、その前後の流れとつなげていく思索的試みだったので実に 楽しく翻訳ができたのもラッキーとしかいいようがありませんでした。
 さて「のめりこませる」ですが、「物語」という人間のコミュニケーションに大きな比重を占める「現 象」を軸に、活版印刷技術の昔からホログラフィック・バーチャルリアリティの未来まで、私たちと情報、 そしてメディア、そして意識の在り様を辿っていくという知的好奇心に満ちた文章です。小説、映画、ゲー ム、テレビ番組にCM、広告、インターネットといった「媒体」の変化というか進化にあわせて私たちが受 容し発信しようとする「物語」はどう変わってきたのか。それはグーテンベルグ以来の650年の歴史の中 で、どのような文脈にはめて理解することができるのか。そして私たちの脳の、どこがどうしてそれほどま でに「物語」を渇望するのか。私たちと物語の本源的なつながりを考えてみようという、実に楽しい探求の 旅でもあります。
  こう書くとえらく小難しい話なのか?と思われるかもしれませんが、同じ文脈でスター・ウォーズが、アバターがダークナイトがポケモンがスーパーマリオが RPGがディズニーランドが登場することからもわかるように、あくまでも私たちの日常的なメディア文化 的体験と地続きのものとして捉えたメディア論だというところが、この本の嬉しい敷居の低さなのです。入 り口の敷居は低いのですが出口はちょっと高いところにあって、そこに上手に手を引いていってくれる、と いう上質な娯楽映画みたいな部分すら感じるのは、ひたすら著者フランク・ローズの「物語の語り口」の技 によるのでしょう。 発売1ヶ月が経ち、評判は上々なようです。ツイッターやブログで観られる本書に対する反応や感想を見て いると、皆さんそれぞれが知っている、または気づいた「のめりこませる技術」に言及して、本書の物語を 拡張してくださっています。「こういうことなんじゃないか」「日本のほうが進んだ例があるのではない か」「こんなことがあったのか」等など。本書の著者は敢えて「こうあるべきなのだ」的な閉じ方をせず、 どちらかというと「開いた」結び方をしていますが、読者がそれぞれの物語につなげて広げていく様子をみ ると「読者が受け取って完結させる」という、正に本書の中で言及される作家と受け手の「共犯関係」が実 現しているようで、本当に興奮しますね。 軽くて重い、軽妙で知的な「のめりこませる技術」様々な嗜好、職業、世代を横断縦断した楽しみ方ができ る本です。

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