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字 幕翻訳者 の戯言 アーカイ ヴ     155          < リスト へ >
タリウム少女の毒殺日記
 哲学的理系青春映画とも言える土屋豊監督の 「GFP BUNNY」という映画。訳あって「タリウム少女の毒殺日記」というすごいタイトルになりました。※改題のわ け
 ごく小さな、個人映画と呼ぶのが相応しい規模で作られたこの映画。毎日テレビで顔を見るような俳優が 出ているわけでもありません。(でも小規模映画の守護神、渡辺真起子さんや古舘寛治さんが出ている!) 淡々とある少女の日々の記録を追っていくような「体裁」で映画は進んでいきます。その少女とは、もちろ ん※あ の少女 (本家「グルムグンシュ」は削除されているので、これはキャッシュからのコピー のコピー)
 でもこの映画は、ドキュメンタリーでもなければドキュドラマでもありません。でもフィクションでもな い。真贋の境界が曖昧な時代。どこから嘘でどこまで本当か見えにくい現代。いや、どこまででも嘘をもっ ともらしく出来てしまい、逆も然りな今日。重層的なメタ世界を緻密に構築して、表層と内面を自由に駆け 回りながらもっと大きな世界に対する展望の輪郭を、一人の少女の視線を手がかりに辿っていきます。日 常って何?というところをグラグラ揺さぶってきます。ネットにあるけど本当にあるの?という疑惑の眼差 しはやがてそこにいるからって本当にあるの?という存在論に発展していきます。ではその大きな世界とい うのが何か。それは一言では言い表しにくいのです。何しろこの映画は「物語なんかないよ」という挑発的 な宣言で始まるくらいですから。物語は、はなから拒否されるのですが・・・ないわけではありません。い や、あります。でも「AさんとBさんが憎しみあって次に・・・」的な物語ではないのです。いわゆる起承 転結でまとまった物語は存在しない。いや、あるのか?でも、そこには間違いなく「ヒト」という生物が期 せずして持っている物語が自然発生的に存在します。
 「毒殺」を「観察」するという思考の後ろにある世界。乖離する自己。揺らぐ自我。他人向きに対象化さ れた自分。オンライン上に形成される人格。どこからでも見られてしまう自分という存在。人間というもの は、逃げ場のない閉塞的な袋小路に追い込まれてしまったのか?ヒトがわからなくなる。ヒトとは何なの か?何故生きるのか?私って何?そんな思春期的な存在の不安が世界に満ちているような今の世界を観察し て観察して、少女が見出す希望とは?
 公開は7月なので、もちろん詳しいことは書きません。でも、型どおりの恋愛映画なんかに救いを求める くらいなら、この映画の方がお薦めです。後頭部を殴られたような衝撃と、奇妙な高揚感。不可思議な明日 への希望と自己肯定感。通り一遍ではない、様々な反応を引き起こす映画です。当事務所で字幕翻訳をした とき真っ先に考えたのは「絶対ヨーロッパで受ける!」でした。案の定、東京国際映画祭で上映されてある 視点部門賞を獲った後、オランダはロッテルダム映画祭に招かれ熱い反応を受けたようです。その様子は主 演女優の倉持由香さんのブログに楽 しくレポートされてます。
 そう、彼女はグラビアアイドルなんですよ。一体どんな映画なんだ、タリウム少女の毒殺日記!私は難し そうな言葉を並べましたがちょっと違う映画を見たいという人にはお薦め。実はこれは一人の少女をめぐる 一風変わった青春映画ですらあるのです。怖いものみたさという人にもド真ん中。脳内で使ってないツボを 押したいあなたにもお薦め。ク ラウドファンディングで宣伝配給費を集めながら公開に向けて進んできたこの映画。自主映画 というものの存在が問われ、映画という興行の過渡期である現在に与えられた一つの回答であると思いま す。衝撃の予告編はこち ら 

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