Dean
                      Shimauchi Translation
ディーン・シマウチ翻訳事務所
仕事歴:字幕翻訳の戯言 < DeanShimauchi ホーム
ホームページ
プロフィール
仕事歴
劇映画字幕
ドキュメンタリー字幕
テレビ番組字幕
ショートムービー字幕
日本語→英語字幕起こし
DVD字幕
プレス資料など
書籍翻訳
翻訳料金

翻訳料金

お問合 せ
info[at]deanshimauchi.com



twitter

字 幕翻訳者の戯言 アーカイ ヴ     161          < リスト へ >
百万弗を叩き出せ
 古い鈴木清順作品を何本かやりましたが、これ はその一本。1961年の作品です。「よくある」という形容詞がピッタリの青春ボクシングもの。小さな 島育ちの二人の若者。一人は純情、もう一人はちょっとお調子者。純情青年はボクシングまっしぐら。お調 子者はチンピラに。カツカツでやっと経営しているようなジムの不器用な親父と、甲斐性の奥さん、羽振り のいいジムからの圧力といったドラマが展開し、いくつかの悲劇を体験した純情青年がトレーナーを裏切っ たスターボクサーを倒して、今度は目指せ世界チャンピオン!というところで映画は終わり。いやいや「今 度は世界だ!」じゃないでしょう。何とも調子のいい話です。こんな筋ではもう映画作れないんだろうなと いう一抹の寂しさを感じます。切り取られた街の風景はオート三輪が走り高層建築のない昭和三十年代。夢 がある、というか夢しかない、というか。夢見る若者を見に映画を見に来るという装置がまだ機能し得てい たというか。あれだけ物がなければ、そりゃあ上も見るだろうと、この映画を見ながらつくづく思いまし た。そう言えば、調子よく出世する若者というような映画は最近あるんだろうか・・・?昔はありましたよ ね。マイケル・J・フォックスの「摩天楼はバラ色に」とかいうような、古い映画の焼き直し映画が80年 代まだ存在し、90年代に入ってからもその手の映画はあったが、その後どうなのか。私がその手の映画に 興味を失っただけなのかもしれません。「プラダを着た悪魔」がそっち系かな?何にしても、さあボンクラ 少年が未来のボクシング世界チャンピオンだ!なんて映画は、そうはないですよ。思うにこの手の映画が 「あしたのジョー」のような世界観の下地にあるんでしょうね。そういう意味では「ジョー」もよくある話 の 延長上になったということなんでしょう。ジャンルの伝統という。この映画にも鮮烈に時代が映し出されて いました。ちなみに、この映画ボクシング映画なのにボクシングの場面はダメダメです(笑)。まあ、あん なのでもよかった時代ということで、ご愛嬌。映画に夢が見られた時代というか、映画の中に夢があったと いうか。「Always 三丁目の夕陽」は正しく昭和30年代が描かれてないという人もいるようですが、この映画を観ていると、恐らくあれは昭和30年代の「映画が見た夢」の再現 なんだ、と思えるのでした。

< リストへ >
Dean Shimauchi Translation Services ©2014 all rights reserved
ホームプロフィール
劇映画字幕ドキュメンタリー映画字幕テ レビ番組字幕ショートムービー字幕日本語→英語字幕DVD字幕
プレス資料etc.書籍翻訳翻訳料 金
戯言アーカイヴ